茶の湯は日本を代表する伝統文化のひとつです。単に茶を喫するというだけではなく、茶室という限られた空間で、主人と客とがともに楽しい時を過ごすこと、そうしたことすべてが茶の湯です。そこには書や絵が掛けられ、花が活けられます。食事がふるまわれ、お酒も楽しみ、そして茶を喫するのです。
本トピック展では、茶の湯という場で活躍するさまざまな美術・工芸品をご覧いただきましょう。掛軸や花入、茶の湯の食事である懐石で用いられる器や、釜、水指、茶入、茶碗といった直接喫茶に関わる道具まで。それらの中には、日本のみにとどまらず、中国や朝鮮半島、あるいは東南アジアとの交流によってもたらされたものも含まれています。
日本の伝統文化の中にしっかりと根を下ろしている海外との交流も含めて、茶の湯の美の世界をお楽しみください。