1877年にエジソンが円筒式蓄音機(フォノグラフ)を発明し、1887年にベルリナーが円盤式蓄音機(グラモフォン)を発明します。今まで生演奏でしか聴けなかった音楽が、蓄音機とレコードがあればいつでも、どこでも、好きな音楽が聴ける、このことに注目したのはベルリナーでした。彼が作り出したレコードは、音楽の在り方を変える大きな力となりました。劇場やミュージック・ホールに出かけなくても流行っている音楽を楽しむことができるようになっただけではなく、レコードに合わせて、10インチレコードなら2~3分、12インチレコードなら4~5分の曲を作曲家が作っていったのです。そして、レコードによって世界中の音楽を聴くことができるようになり、様々な国、地域の音楽が影響し合い、融合して新しいポピュラー音楽が生み出されていきました。
この展覧会では、本学が所蔵する蓄音機とSPレコードのコレクションから、1910年代から1950年代までのアメリカを中心とした、ジャズやカントリーミュージック、ダンス音楽、映画やミュージカルの主題曲等々、世界のポピュラー音楽レコード320枚を出品して蓄音機で再生します。リストを用意していますのでお好きな曲や演奏者、作曲家のレコードをリクエストしてください。当時の人々がどのような音楽を聴いていたのか、また、現在の音楽と共通する部分があるのかどうか、是非、自身の耳で聴いて確かめ、そして楽しんでください。
□出品内容
蝋管円筒式蓄音機2台、円盤式蓄音機9台、
蝋管レコード2本、円盤レコード2枚
※実演コーナーではポピュラー音楽レコード320枚から選んでご試聴いただけます。