山本丘人(1900～1986)は、1948(昭和23)年に「創造美術」(現在の「創画会」の出発点となる団体)を仲間たちと結成し、以後生涯に渡ってリーダーとしての役割をはたしてその発展を導きました。現代的な日本画の表現を切り拓いた第一人者であり、1977(昭和52)年には文化勲章も受章しています。丘人の生誕110年を記念して、その画業を回顧します。
展覧会は作風の変化に沿って三つの章で構成されます。最初の章では、東京美術学校在学中に取り組んだ人物表現から、モダンな構成で抒情的な風景の表現に移ってゆく初期の作品を紹介し、次の章では「創造美術」結成以後の、力強い構図と丘人一流の豊かな詩感が結びついた作品を紹介します。最後の章では晩年のやわらいだ象徴的な表現の作品を、未完の絶筆に至るまで取り上げます。
現代的な造形のうちに、詩情あふれる作品を描き続けた巨匠、丘人の芸術を約40点の作品によって振り返ります。
展覧会タイトル等から関連資料を連想検索