この展覧会のタイトル、『両洋の眼』とは西洋の眼でなくまた東洋の眼でもない、しいて言えば人間の眼を意味します。我が国では絵画を、技法や素材によって日本画と洋画とに区別して考えますが、今日において、すでにある意味ではこの区別がなくなりつつある兆しもみられます。『両洋の眼』は、和洋の垣根にとらわれず、多種多様な絵画表現をひとつのまなざし、ひとつの感性で観ようというスローガンのもとに、第一線で活躍する画家たちの最新作を発表してきました。そしてこのたび、1990年の第1回展立ち上げ以来20年の長きわたって展開してきた美術運動『両洋の眼』は、この第20回展をもって終止符を打ち、終了いたします。最終回となる今回の『両洋の眼 2009』では95名の画家をとりあげます。