棟方志功は昭和11年、板画《大和し美し》を国画会に発表し、柳宗悦を初めとする民藝運動の指導者達に見出されました。一方、相馬貞三(1908年~1989年)は、柳宗悦が昭和2年に著した「工藝の道」に感動し、その思想に共鳴した芹沢銈介等とともに柳の門下となります。互いに民藝運動にかかわり、また、郷里を同じくする二人が親交を深くし、その語らいの中から生まれた作品、相馬貞三のために描いた作品など数多くの作品が制作されました。相馬貞三生誕100年を記念して、棟方志功と相馬貞三との民藝を通じての深いかかわりから生まれた作品を紹介します。