高麗美術館開館20周年記念特別展。
創設者、故鄭詔文(1918~1989)が蒐集した朝鮮の美術工芸品は約1700点。そのすべてが日本の地で集められました。私財を投じ、その一点ずつを求めながら、季刊『日本のなかの朝鮮文化』の発行やゆかりの遺跡めぐりなど、地道な活動を通し、日本と朝鮮の文化交流史を「発掘」し続けました。その故国を想う志操とまなざしとは、何だったのでしょうか。
今展では鄭詔文氏の故国朝鮮への想いをテーマに、未来を担う子どもたちへのメッセージを多岐にわたる館蔵品を通して追求します。また司馬遼太郎、岡本太郎、八木一夫など幅広い分野の人物たちとの交流や美術館開館への道程などを豊富な写真や映像で紹介します。多くの人に支えられた望郷の人・鄭詔文の人間像を描く特別展です。