タイトル等
民衆の鼓動
―韓国美術のリアリズム 1945-2005
会場
福岡アジア美術館
会期
2007-12-02~2008-01-22
休催日
毎週水曜日(水曜が休日の場合はその翌平日)、年末・年始(12月26日~1月1日)
開催時間
午前10時開館 午後8時閉館
(入室は午後7時30分まで)
観覧料
一般800円(600円) 高大生500円(300円) 中学生以下無料
*( )内は前売、20名以上の団体、福岡市発行のシルバー・身体障がい者・精神障がい者保健福祉・療育手帳所持者料金
概要
アジアの現代美術の中でも韓国の美術は、日本でも早くから知られてきました。しかし日本に紹介されたのは、70年代の「単色絵画」といわれる抽象絵画、90年代以後のインスタレーションや映像作品が主であり、80年代の韓国で高揚した民主化運動を背景とする「民衆美術」は、ほとんど紹介されていません。本展は、その「民衆美術」を中心に、1945年から2005年までの韓国美術におけるリアリズム傾向─現実社会を反映したり、現実社会の問題に向き合う美術―を初めて体系的に紹介する展覧会です。

韓国では、日本の植民地から解放後間もなく朝鮮戦争が起こり、国土が荒廃し、その後も軍事的な緊張が続きます。60-70年代のパク・チョンヒ、80年代のチョン・ドゥファンと続いた軍事独裁政権は、経済成長をなしとげる一方、民衆の生活は向上せず、政治活動や表現の自由が抑圧されてきました。その中で、韓国の現状からかけ離れた、少数のエリートや愛好家のための美術に疑問を感じた美術家たちは、自分たちの生きる社会や人々の暮らしを見つめ、韓国独自の、民衆による民衆のための美術を作り出そうとしました。そこでは美術家は、政治・社会の問題を一般民衆に伝え、民主化運動のために機能する美術活動を実践したのです。このように、巨大な政治運動と密接に結びついた美術運動は、全アジアの美術史上でも希有のものといえます。

民主化がすすみ経済危機からの脱出もなしとげグローバル社会の一員となった今の韓国でも、「民衆美術」に見られた庶民への暖かい眼差しや、社会の現実・歴史に誠実に向き合うリアリズムの精神は、若い韓国作家の作品にも継承されています。「韓流」ブームが一段落した今、より深く韓国を知り、その豊かな文化の鉱脈を見つけるために、見逃せない展覧会です。
ホームページ
http://faam.city.fukuoka.lg.jp/
展覧会問合せ先
092-263-1100
会場住所
〒812-0027
福岡県福岡市博多区下川端町3-1 博多リバレイン7・8階
交通案内
●市営地下鉄―[中洲川端]駅下車、6番出口すぐ [福岡空港]駅より9分
[博多]駅より3分 [天神]駅より1分
●西鉄バス――[川端町・博多座前]下車すぐ
※「ぐーりん」バス[博多座・福岡アジア美術館前]下車すぐ
●車―――――大宰府方面から[都市高速千代]ランプより車で約7分
北九州方面から[都市高速呉服町]ランプより車で約5分
※昭和通りより、博多リバレイン地下の駐車場(有料)をご利用ください。
ホームページ
http://faam.city.fukuoka.lg.jp/
福岡県福岡市博多区下川端町3-1 博多リバレイン7・8階
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