平成19年度は、「歌舞伎音楽」の中の「黒御簾音楽」のご紹介をします。黒御簾音楽とは歌舞伎の舞台の下手の「黒御簾」の中で演奏される音楽のことです。歌舞伎は言うまでもなく日本を代表する古典劇ですが、音楽の果たす役割は非常に大きいものがあります。今回のレクチャーコンサートでは、こうした歌舞伎音楽の中にあって、普段は観客の目から隔たったところにありながら歌舞伎の世界では無くてはならない重要な地位を得ている黒御簾音楽の世界を楽器の形と音色を楽しみながらご覧頂き、歌舞伎の新しい見方楽しみ方をご紹介し、ひいては優れた舞台芸術を生み出してきた日本の伝統文化に思いをはせるものにしたいと思います。
演奏とお話:「菊音会」(きくねかい)の皆さん(尾上菊五郎劇団音楽部鳴物に在籍している若手で組織されています。)