テレビ番組『ウルトラマン』が誕生したのは、1966(昭和41)年のことです。当時は宇宙開発時代を向かえ、世界中が科学や宇宙という未知の空間に夢を馳せた時代でした。ブラウン管に毎週登場する怪獣とウルトラマンの活躍は、子供たちを魅了し、怪獣ブームを誕生させました。製作者たちは、環境汚染や科学の生み出す悲劇など社会の抱える問題を取り上げながら、エンタテイメント性を失うことなく、子供たちに未来への夢と生命のたいせつさを問いかけました。その後、『ウルトラマン』はシリーズとして、今も子供たちに新たなヒーロー像を映し出し、40年を迎えました。
本展では、伝説的なヒーローとなった初代ウルトラマンと、その番組に託されたメッセージ、魅力を探ります。初代ウルトラマンの登場する社会背景、誕生にいたる道のり、番組ストーリー、初代からメビウスまでウルトラマンシリーズの軌跡を紹介します。会場では、怪獣の着ぐるみや当時の撮影小道具、番組シナリオ、成田亨・高山良策作品、金城哲夫資料などが展示されます。