古川美術館、爲三郎記念館両館にて、地元愛知県にアトリエを構え型染を制作する鳥羽美花氏の代表的な作品をご紹介します。
鳥羽美花氏は、1994年初めてベトナムを訪れたのを機に、以後10数年にわたって「二度と戻らない一瞬の表情」を描くためにベトナム全土を訪ねながら、一貫してベトナムの風景をテーマにした大画面のダイナミックな作品を発表してきました。日本の伝統的な型染にこだわった独自の染色によって、絵画的な表現でベトナムを映すその作品は、アジアの繋がり、感性を再確認させてくれます。
また、本展では、ベトナムの湿潤な風景とは対照的な乾いたモロッコの風景をテーマとした新作も初公開いたします。大画面に染められた悠久となる風景に囲まれた両館で、遥かなる異国の風景をお楽しみ下さい。