八王子市夢美術館は2003年10月に開館いたしました。以前より八王子市ではゆかりの洋画家・小島善太郎、鈴木信太郎を中心としたコレクションがあり、当館では、それらの作品を収蔵品展示(常設展)で紹介するとともに年間6本の企画展(特別展)を開催しています。収蔵作品は開館からの寄贈が加わり現在は800点を超え、整理しながら随時展示しています。作品によっては損傷が激しく展示できないものもあり、また、より良い状態で鑑賞していただくためにも修復が必要になってきます。
美術作品は経年や置かれていた環境によりダメージを受けて、劣化するのがやむを得ません。美術館では収蔵庫や展示室の環境を整えることで劣化を抑えていますが、個人の方が作品を良好な状態に保つのはなかなか難しいものです。今回の展示では油彩画の修復スポットを当て、普段あまり見ることができない美術館の仕事を紹介します。当初の輝きを甦らせた作品をお楽しみください。