小島善太郎は明治25年に生まれ、不遇の少年期の中で画家を志す。大正11年にフランスへ留学。佐伯祐三、里見勝蔵らと当地で研鑽を積む。帰国後、滞欧時代の仲間と1930年協会を興し、その後里見勝蔵、児島善三郎、林武らと今日まで続く独立美術協会(独立展)を創立、日本近代美術史に大きな足跡を残した。昭和7年に八王子(当時は南多摩郡)に移り住み、昭和46年までの約40年間をこの地で過ごし、八王子ゆかりの作家として、当館コレクションの中核をなしている。
このたび市制90周年を迎えるにあたり、ご遺族より新たな作品の寄贈を受けることとなり、本展開催の運びとなった。展示作品は小島と交流のあった里見勝蔵や児島善三郎の作品を含む油絵7点、画稿等21点を紹介する。