彫刻あるいは絵画と同じように、アーティストブックは、それ自体、芸術の一ジャンルをなし、そこに多様なテーマを見ることができます。
常設特別展13+では、実力があり、成功しているドイツの出版社とアーティストを選りすぐって紹介します。作品は自由かつ実験的であり、しかも一方では、何百年にも及ぶ本の文化の伝統と深く結びついています。展示作品の中には、作品の構成そのものに踏み込んだものもあれば、視覚的に表現される言語が前面に押し出されたものもあります。アーティストブックは文章を収めるだけの「入れ物」ではなく、文章内容そのものに積極的に関わっていく、詩的なものです。プロダクトデザインではなく、アートであり、そこに留まっていたいと感じさせるような、居心地の良い摩訶不思議な空間なのです。
アーティストブックは発行部数が極端に少なく、すぐにコレクターに買い集められてしまいます。したがって、一度にこれだけのさまざまなアーティストブックを見ることができる機会は、めったにありません。
今回の企画展を開くグループ13+は、2000年にアーティストらによって結成されました。