ID:8923

渡辺力:リビング・デザインの革新

Venue

東京国立近代美術館

The National Museum of Modern Art, Tokyo

Period

January 13 (Fri), 2006 ~ March 5 (Sun), 2006

Exhibition Outline

渡辺力:リビング・デザインの革新 ワタナベリキ:リビング・デザインノカクシン

渡辺力(1911‐)は、1950年以降、家具やプロダクトで日本のモダン・デザインを代表する作品を発表し、戦後日本のデザイン運動を牽引してきたデザイナーの一人です。デザインという言葉が日本社会にいまだ十分に定着していなかった戦後間もない頃、いちはやく確固たる自覚と主張をもって登場しました。
1930年代、今日一般にバウハウスやル・コルビュジエに典型的な思想と作品が見出されるとされるモダン・デザインに触れた渡辺は、機能に裏打ちされ、かつ日本の生活に立脚したかたちを追求してきました。床座を旨とする日本の住生活に、西洋の生活様式の構成要素であるイスを見事に融合させ、近代日本の生活スタイルを明快に表現した初期の《ヒモイス》(1952年)⇒写真2や、伝統的な素材である籐をデザインのプロセスで捉えなおした《トリイ・スツール》(1956年)は、日本のモダン・デザインを体現するものとして国内外で高く評価されています。その後も長きにわたり、住宅建築や企業のビル、大規模なホテルで総合的なインテリア・デザインを数多く手がけ、室内空間から発想し、生活を取り巻くものが生き生きと存在する場を時代のなかで生み出すというデザインの姿勢を貫いてきました。
こうした実践に加え、日本インダストリアル・デザイナー協会(JIDA)や、手仕事の発掘と普及をめざしたクラフト・センター・ジャパンの設立、そのほか多くの批評活動をとおして、いまだ黎明期にあった日本のデザイン運動に方向を与えその発展に尽力したという点でも、重要な役割を果たしました。
本展は、およそ半世紀におよぶ渡辺力の活動の歩みを代表作で回顧する初めての展覧会です。機能と日常に対する透徹した意識、量産を前提とした合理精神がときに禁欲的なまでのフォルムに宿る渡辺のデザインをとおして、日本のモダン・デザインに胚胎した思想を探ります。

Organizer
東京国立近代美術館
Closing Days
月曜日
Admission (tax included)
一般420(210)円、大学生130(70)円、高校生70(40)円、小・中学生・65歳以上無料
*( )内は20名以上の団体料金/いずれも消費税込
*無料観覧日は、第一日曜日(2月5日・3月5日)
Exhibition Website
http://www.momat.go.jp
Exhibition Inquiries
03-5777-8600(ハローダイヤル)

Access Information

東京国立近代美術館 トウキョウコクリツキンダイビジュツカン

The National Museum of Modern Art, Tokyo

Address
〒102-8322
千代田区北の丸公園3-1
Website
https://www.momat.go.jp/
General Inquiries
03-5777-8600(ハローダイヤル)
Updated Date:2010.10.25
Created Date:2002.4.26