ID:80668

戸谷成雄 視線体:半彫刻 Shigeo TOYA

Venue

シュウゴアーツ

ShugoArts

Period

2025. 10. 18 Sat-11. 22 Sat

Exhibition Outline

戸谷成雄 視線体:半彫刻 トヤシゲオ シセンタイ:ハンチョウコク

Shigeo TOYA

シュウゴアーツは戸谷成雄の新作個展「視線体:半彫刻」を10月18日から開催します。戸谷は「視線体」と名付けたシリーズに2019年以来取り組んできました。

2019年 戸谷成雄「視線体」展(https://shugoarts.com/exhibitions/e00445/)
2022年 戸谷成雄「視線体:散から連 連から積」展(https://shugoarts.com/exhibitions/e00660/)

今回披露する「視線体:半彫刻」では彫刻に「半」という言葉を付しています。これはどのような彫刻的思考に支えられたものでしょうか。

ギリシャ時代の輝かしい彫刻の時代の前には、レリーフ(浮彫)の存在があり、「レリーフから彫刻へ」という連続性を前提とした展開をしている、とするのが西洋近代彫刻史における通説と言われています。

戸谷の「半彫刻」は、その流れを逆転して、「彫刻からレリーフへ」と向かいます。ただし戸谷は前ギリシャ時代の原始的なレリーフに戻ることを考えているわけではありません。
戸谷が「半彫刻」で企図しているのは、半分見えない不可視の領域を持つような彫刻のあり方の可能性です。

いわゆる「彫刻」というものを、自然と連なったレリーフ的な状態を脱し、自然から切り離されて「自立」した求心性のある姿・形だとします。そうすると戸谷の言う「半彫刻」は、分離した状態から再び自然を志向し、自然との「共生」を図ろうとする姿・形とも言えるでしょう。

原始的なレリーフは、背後に連なる見えない世界を前提とするものではありませんでしたが、「半彫刻」は見えない世界を暗示し、不可視の領域を想定している点において、原始的なレリーフのあり方とは一線を画しています。

戸谷成雄は五十年前27才のとき、1974年に「POMPEII・・79」を発表して以来、極東の日本において一貫して独自の彫刻観に基づく大きな物語を追求してきました。今回の「視線体:半彫刻」では、戸谷成雄の最新の彫刻的冒険を皆様に披露します。
また、この「視線体:半彫刻」への入口を指し示す作品として、戸谷が1992年に制作した代表作「落下」と、2001年に発表した大作ドローイング「森の視線」を併せて展示します。今展覧会をご高覧頂ければ幸いです。

2025年9月シュウゴアーツ

Exhibition Website
https://shugoarts.com/exhibitions/e01227/

Access Information

シュウゴアーツ シュウゴアーツ

ShugoArts

Address

港区六本木6-5-24 complex 665 2F
Website
https://shugoarts.com/
Updated Date:2025.10.9
Created Date:2025.10.7