ID:80558
幽語の回路
酒井一吉
KAZUYOSHI SAKAI
Venue
熊本市現代美術館 ギャラリーⅢ
CONTEMPORARY ART MUSEUM KUMAMOTO
Period
2025 8.1 FRI-10.19 SUN
Exhibition Outline
幽語の回路 ユウゴノカイロ 酒井一吉
KAZUYOSHI SAKAI
長崎出身の現代アーティスト酒井一吉の個展を開催します。
酒井は、祖父母が被爆者であるという出自から「ナガサキ/NAGASAKI」を見つめ、これまでに、 被爆で倒壊した教会を題材とした「浦上天主堂再現プロジェクト」や 《平和祈念像》 に扮したパフォーマンスなどを通して、「ナガサキ」への問いを投げかけてきました。
本展で酒井が発表する作品は、長崎市の〈平和祈念像》に見られる「手」の造形を起点としながら、「語り」をめぐる制度や身体性について光を当てるものです。
彫刻が「手」で語るものは何か。 また聴覚や視覚に障害をもつ人の被爆体験について、手話の 「手」、 点字という「手で認識する言語」をモチーフに、“語るべき人の語られなかった証言”についても取り上げます。
戦後80年、戦争体験者による直接の「語り」が不可能になりつつある現実を前に、しばしば未来への継承が議論に上っています。
語る主体の不在を危ぶむ声は小さくありませんが、酒井の「語り」に対するまなざしは、静かな彫刻の「手」、制度の中にある 「語り」の在り様をとらえ、さらには多くの必然の「沈黙」があることを浮き彫りにするでしょう。幽語(ゆうご)―幽(かす)かに語る語られる声―。 その声を、私たちは聞き取ることができるのでしょうか。
- Organizer
- 熊本市現代美術館[熊本市、(公財)熊本市美術文化振興財団]
- Sponsership and Cooperation
- 助成:公益財団法人 花王 芸術・科学財団
- Closing Days
- 火曜休館
- Opening Hours
- 10:00 ~ 20:00
- Admission (tax included)
- 入場無料
Events
アーティスト・トーク
「幽語と対話する―AIとともに語る記憶と沈黙」
出品アーティストの酒井一吉が、生成AIとともに展覧会についてトークします。
[日時]8月2日(土)13:30-14:30 [会場]ギャラリーⅢ
参加無料/事前予約不要
Access Information
熊本市現代美術館 クマモトシゲンダイビジュツカン
CONTEMPORARY ART MUSEUM KUMAMOTO
- Address
-
〒860-0845
熊本市中央区上通町2-3 - Website
- https://www.camk.jp/
Created Date:2025.9.16