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この先にあるもの 五味謙二展

Venue

公益財団法人 常陽藝文センター 藝文ギャラリー

Period

前期2025年6月10日(火)~7月5日(土)
後期2025年7月9日(水)~8月9日(土)

Exhibition Outline

この先にあるもの 五味謙二展 コノサキニアルモノ ゴミケンジテン

公益財団法人常陽藝文センターでは郷土作家展シリーズ第293回として、「この先にあるもの五味謙二展」を開催いたします。
陶芸家・五味謙二さんは内側から膨らむような柔らかさと、ざらついた感触をもつ抽象的なフォルムの作品を制作しています。
大学在学中に偶然手にした本から陶芸に夢中になった五味さんは、沖縄と岐阜で技術を習得しました。2015年笠間市に移り、茨城県立笠間陶芸大学校の特命教授を務めながら作品を制作、日本陶芸展で大賞・桂宮賜杯を受けるなど各地の陶芸展で受賞を重ねています。
五味さんは陶芸の原点を常に意識しています。ひとつは「焼成」のプロセスで、生まれ育った長野県茅野市にある縄文時代の遺跡で出生した土器や土偶から、焼いた土の強靭さに憧れをもつようになりました。「土で作ったモノを焼く」のではなく「焼くためのモノを土で作る」ことを指針にしています。
もうひとつは素材としての土の柔らかさで、「ぐにゃ」「むにゅ」と押し出したようなフォルムを手びねりで作っています。さらに、一つの作品を複数のパーツで構成することで有機的なフォルムを強調すると同時に、大型作品に展開できるようになりました。
作品は二つのシリーズに分けられます。「si-tou」シリーズは形と大きさの自由度が高く、単色でざらざらした表面は石のようにも見えます。「彩土器」シリーズはサヤと呼ばれる焼成用の容器に籾殻(もみがら)を入れ、その中に部分的に作品を埋め込んで焼成しています。籾殻に触れている部分は炭化して黒くなり、「焼く」という行為が強調されています。
今属の前期は高さ1メートル以上ある大作を含めた「shi-tou」シリーズを、後期は新作を中心に「彩土器」シリーズを展示します。
公益財団法人 常陽藝文センター


私が陶芸での制作を続ける動機を大別すると、現状二つの事柄に行き着くことが分かりました。
一つは、日々の制作で「個」を掘り下げ、いずれ突貫した先に「普遍性」を帯びた何かがあるのではないかという予感です。
もう一つは、「焼かれた土がもつメディアとしての強靭さ」に対する信頼です。
この「予感」と「信頼」を念頭に日々を紡いでいけば、今すぐでなくとも、この先に時間や文化を越えて多くの人の心にタッチできると信じています。 五味謙二

Organizer
公益財団法人 常陽藝文センター
Sponsership and Cooperation
株式会社常陽銀行
Closing Days
※毎週日曜日、月曜日は休館となります。
Opening Hours
AM10:00 ~ PM5:00
Admission (tax included)
入場無料

Events

※事前申込不要
アーティストトーク 2025年7.12[土]PM2:00~

Access Information

公益財団法人 常陽藝文センター コウエキザイダンホウジン ジョウヨウゲイブンセンター

Address
〒310-0011
水戸市三の丸1-5-18 常陽郷土会館内
Website
http://www.joyogeibun.or.jp/
Updated Date:2025.7.1
Created Date:2025.6.24