ID:28523
浜口陽三 南桂子展
色彩銅版画の魅惑
Venue
パラミタミュージアム
PARAMITA museum
Period
February 2 (Tue), 2010 ~ March 30 (Tue), 2010
Exhibition Outline
浜口陽三 南桂子展 ハマグチヨウゾウ ミナミケイコテン 色彩銅版画の魅惑
浜口陽三(1909-2000)は生涯の大半をフランスで過ごし、独自の色彩銅版画を開発して世界的に活躍しました。浜口の作り出した色彩銅版画はカラー・メゾチントと呼ばれ、漆黒の画面の中に自ら光を放つような鮮やかな色彩に彩られた静物が浮かび上がるというものです。
メゾチントの技法自体は17世紀中頃から西洋銅版画に用いられてきたもので、一旦銅板の全面を均一に荒らして漆黒の画面を作った後、自分の描きたいものを金属のへらで磨きだして、白く浮かび上がらせるというもので、磨き方の度合いによって、微妙な濃淡の諧調を表現することができます。ちょうど全体を鉛筆で黒く塗りつぶした画面に消しゴムで絵を描く感覚に似ているといえましょう。しかしこの技法は当時の西洋においても写真術の発達によりほとんど使われることがなくなっていました。浜口は埋もれていた古い技法を復興させ、自らの創意による新しい展開を示したのです。
エッチングに代表されるほとんどの銅版画は線による表現ですが、その中にあってメゾチントは面による表現を可能にします。浜口はその無彩色の画面に色彩を加えることによって、黒の中に浮かび上がる色彩の鮮やかさを強調すると同時に、対比される漆黒の画面の瞑想的な美しさを引き出しています。
南桂子(1911-2004)は浜口陽三の生涯の伴侶としてともにフランスに渡り、自らも色彩銅版画の制作を行いました。浜口の色彩がメゾチントによる面の表現だとすると、南の作品はエッチングによる線の表現が主となりその線画に色彩を加えています。また独特のモチーフは少女、花木、鳥などを用いて詩情あふれる世界を作りあげています。
今回はミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクションの全面的なご協力をいただき、最初期の作品から晩年にいたる60点以上の作品に伴侶南桂子の作品を加え、浜口陽三・南桂子夫妻の残した足跡をたどります。
- Closing Days
- 会期中無休
- Admission (tax included)
- 一般1,000円(4枚セット券3,000円)/大学生800円/高校生500円/中学生以下無料
- Exhibition Website
- http://www.paramitamuseum.com/
- Exhibition Inquiries
- Tel.059-391-1088
Access Information
パラミタミュージアム パラミタミュージアム
PARAMITA museum
- Address
-
〒510-1245
三重郡菰野町大羽根園松ヶ枝町21-6 - Website
- https://www.paramitamuseum.com
- General Inquiries
- 059-391-1088
Created Date:2004.2.2