ID:24611
ボタニカルなアート展
ガラスと植物細密画の出会い
Venue
北澤美術館(新館)
KITAZAWA MUSEUM OF ART ANNEX
Period
March 20 (Thu), 2008 ~ November 20 (Thu), 2008
Exhibition Outline
ボタニカルなアート展 ボタニカルナアートテン ガラスと植物細密画の出会い
北澤美術館新館では『ボタニカルなアート展~ガラスと植物細密画の出会い』を開催いたします。アール。ヌーヴォーのガラス工芸家エミール・ガレは、熱心な園芸愛好家でもあり、植物に関する多数の著作を残しました。ガレの屋敷には2ヘクタールの広さの庭園があり、珍しい植物を集めて専属庭師に管理させていました。
ガレのガラスに表された花々を見ると、形態が自然に即して敬虔に扱われているのみならず、時の流れの中で息づく自然現象の一瞬をとらえ、再現しようと意図されていることがわかります。それはデザイナーの頭に浮かんだイマジネーションの花ではなく、植物研究者の眼がとらえた大地に根を張る草花の姿そのものといえます。ガレは森の下草のような雑草がしげる草むらにも眼をむけ、風になびくシダの葉や、こぼれ落ちた枯葉すら感情を込めて表現しました。植物に対するこまやかな愛情と興味を持ったガレにとっては、植物学者の観察記録は詩人の言葉と同等の価値を持つものだったのです。ガレは植物の姿を正確に記録した細密画を残しています。それらは植物研究に使うだけではなく、デザイナーのための資料としても活用されました。京、ボタニカルアートの名前で知られる植物細密画は、ガレのガラスを飾る文様のルーツの一つだったのです。
このたびの展覧会では、植物細密画の名手野村陽子氏の作品をガラス工芸と並列展示し、ガラスと絵画のふたつのジャンルに共通する植物の美の世界をお楽しみいただきます。
長野県上伊那郡箕輪町に生まれ、武蔵野美術短期大学工芸デザイン科を卒業した野村陽子氏は、山梨県清里高原にアトリエを構え、八ヶ岳山麓の豊かな自然林から題材を得て、里山の植物を実際に観察しながら精緻な筆致で描きつづけています。緻密な観察力と繊細な筆使いに加え、余白の美を生かす構図の巧妙さに天性の資質を感じさせる独自の作風を確立した野村氏の植物画の数々は、植物に深い愛情をそそいだエミール・ガレの芸術的資質に通じるものがあります。ガラスと絵画のコラボレーションによる自然美の競演をお楽しみ下さい。
- Organizer
- 財団法人 北澤美術館
- Closing Days
- 会期中無休
- Admission (tax included)
- 大人1000円、団体(8名以上)900円 中学生以下無料
- Exhibition Website
- http://kitazawamuseum.kitz.co.jp
- Exhibition Inquiries
- 北澤美術館 新館 Tel.0266-57-2100
Access Information
北澤美術館(新館) キタザワビジュツカン(シンカン)
KITAZAWA MUSEUM OF ART ANNEX
- Address
-
〒392-0016
諏訪市豊田2400-7
Created Date:2003.4.15