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カミーユ・ブラトリクス&サーニャ・カンタロフスキー 「Dressing」 Camille Blatrix & Sanya Kantarovsky “Dressing”
会場
タカ・イシイギャラリー 京橋
会期
2025年11月6日(木)-12月13日(土)
展覧会概要
カミーユ・ブラトリクス&サーニャ・カンタロフスキー 「Dressing」 カミーユ・ブラトリクス&サーニャ・カンタロフスキー 「Dressing」
Camille Blatrix & Sanya Kantarovsky “Dressing”
タカ・イシイギャラリーは、カミーユ・ブラトリクスとサーニャ・カンタロフスキーによる二人展「ドレッシング」を開催いたします。本展は、2021年にロンドンのモダン・アートで両者が初めてともに作品を展示して以来、二度目の正式なコラボレーションとなります。本展は、ブラトリクスとカンタロフスキーが今年一年を通して制作した作品で構成されます。
ブラトリクスの巧みに組み立てられた木工細工と彫刻作品の精緻な気の表面は、絵画技法、象嵌、銀、アクリル樹脂を含み、伝統的技法と現代的技法を組み合わせるという実験をさらに推し進めています。ブラトリクスにとって、その木材の木目は削り出し、彫る際の起点となります。また、別の木の断片や切れ端が加わってより大きなイメージを形成することで、単なる幾何学が何かを暗示するものへと変わります。不規則な要素が適切な位置に置かれることで、枠組みの中に捉えられるのです。
カンタロフスキーが過去数ヶ月の間に制作した陶の器は、彼の近年の陶芸への取り組みを、スケールと形態の試行、灰釉薬、酸化物の使用へと拡張させています。それは、ときに20世紀の英国のスタジオ・ポタリー運動[1]と日本の伝統陶芸との革新的な交流を直接想起させます。
二人のアーティストは、ともに内面性と外面性の緊張関係、そして手作りのモノが持つ身体的次元に関心を持ち、化学的・物理的に構築(そして変容)された表面のエロティシズムを通じて、「皮膚としての表面」という概念にアプローチします。両者の作品における主題は、それぞれの過去のシリーズにおけるモチーフに由来し、制作と鑑賞の触覚的、形式的次元を通じて共鳴と反響を生み出します。両者の作品の登場人物たちは祈りに没入し、苦痛に身を歪め、容器に閉じ込められ、あるいは他者と固く抱擁を交わしています。これらのモチーフは、見る行為において、枠組みを与えると同時に演劇的媒体として機能するのです。
カミーユ・ブラトリクスは1984年フランス生まれ。現在パリを拠点に活動している。パリ国立高等美術学校を2011年に卒業、2010年にアート・センター・カレッジ・オブ・デザイン(ロサンゼルス)、2006年にはストラスブール国立高等装飾美術学校で学ぶ。主な個展に、Centre d'Art Contemporain La Synagogue de Delme(2021年)、クンストハレ・バーゼル(2020年)、クンストフェライン・ブラウンシュヴァイク(2018年)、CCAワティス・インスティチュート・オブ・コンテンポラリーアート(サンフランシスコ、2016年)。主なグループ展として、「Les Yeux dans les yeux」ピノー・コレクション、クーヴァン・デ・ジャコバン(レンヌ、2025年)、「Domestica Drama」Halle Für Kunst Steiermark(グラーツ、2021年)、「Metamorphosis Overdrive」クンストミュージアム・ザンクト・ガレン(2020年)、「You: works from the Lafayette Anticipations collection」ポンピドゥー・センター(パリ、2019年)、「L'Ennemi de mon ennemi」パレ・ド・トーキョー(パリ、2018年)など。ブラトリクスの作品は国立造形芸術センター(パリ)、Fondazione Memmo(ローマ)、ポンピドゥー・センター(パリ)、The Perimeter(ロンドン)などに収蔵されている。
サーニャ・カンタロフスキーは、1982年モスクワ生まれ。ニューヨークを拠点に活動。ロードアイランド州プロヴィデンスのロードアイランド・スクール・オブ・デザインでペインティングを学び、カリフォルニア大学ロサンゼルス校でMFA取得。近年の主な個展としてアスペン美術館(2022年)、クンストハレ・バーゼル(2018年)、Fondazione Sandretto Re Rebaudengo(トリノ、2017-2018年)が挙げられる。主なグループ展として、「Les Yeux dans les yeux」ピノー・コレクション、クーヴァン・デ・ジャコバン(レンヌ、2025年)、「Brave New World: 16 Painters for the 21st Century」Museum de Fundatie(ズヴォレ、2023年)、「Radical Figures: Painting in the New Millennium」ホワイトチャペル・ギャラリー(ロンドン、2020年)、バルティック・トリエンナーレ13「GIVE UP THE GHOST」(ビリニュス、2018年)、「The Arcades: Contemporary Art and Walter Benjamin」ジューイッシュ・ミュージアム(ニューヨーク、2017年)、「The Eccentrics」スカルプチャー・センター(ニューヨーク、2016年)などに参加。カンタロフスキーの作品は、ハーシュホーン博物館と彫刻の庭(ワシントンDC)、ICAボストン、ハマー美術館(ロサンゼルス)ロサンゼルス・カウンティー・美術館、ホイットニー美術館(ニューヨーク)、テート・モダン(ロンドン)、パリ市・近代美術館に収蔵されている。
[1]イギリスの陶芸家バーナード・リーチを中心に広まった、陶芸家が手仕事で作品を制作する流れ。
イベント情報
オープニング・レセプション: 11月6日(木)17:00 -19:00
会場情報
タカ・イシイギャラリー 京橋 タカ・イシイギャラリー キョウバシ
- 会場住所
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〒104-0031
中央区京橋1-7-1 TODA BUILDING 3F - ホームページ
- http://www.takaishiigallery.com/
登録日:2025年10月14日