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LIFE AFTER LIFE 落合皎児回顧展 POSTHUMOUS EXHIBITION OF KOUJI OCHIAI
巨匠ジョアン・ミロと共に作品を創り、炎と共に生涯を終えた ――知られざる日本人画家の魂の光跡
会場
上野の森美術館 ギャラリー
The Ueno Royal Museum
会期
2025.7.12 SAT― 7.27 SUN
展覧会概要
LIFE AFTER LIFE 落合皎児回顧展 LIFE AFTER LIFE オチアイコウジカイコテン 巨匠ジョアン・ミロと共に作品を創り、炎と共に生涯を終えた ――知られざる日本人画家の魂の光跡
POSTHUMOUS EXHIBITION OF KOUJI OCHIAI
ミロ、ピカソと芸術の国で輝いた、知られざる日本人画家 落合皎児(こうじ)美術館初の回顧展開催
1970年代後半――
父はスペイン・バルセロナの地で、生涯を芸術に懸ける誓いを立てた。30歳だった。
父はまず、版画職人としてミロやタピエスといった巨匠との創作活動に数年間、身を投じ、そこで得た経験と創作への衝動を糧に、自らの芸術の海へ漕ぎ出した。
「無形主義」―水や風といった“形のない自然物”に潜む本質を掬い上げること。詩情に満ちたこの表現手法で、創作に全てをぶつけた父は「国際ジョアン・ミロ賞」の最高賞、各国の国立施設への作品収蔵、そして、ピカソも名を連ねる「スペインの現代作家150人」という栄誉に輝いた。41歳のことだった。
欧州での評価を得た父だが、母の願いで活動を故郷・長野に移す。
帰国直後は時代の寵児のようにもてはやされ、絵は売れ、多くの支援者が現れた。しかし、人生の歯車は狂い始める。
浴びるように酒を飲む父は母との喧嘩が絶えなくなった。
ほどなく限界は訪れ、母は2人の息子を連れて父のもとから去った。バブル崩壊も追い打ちをかけ、絵は売れなくなっていった。それでも、父はただ絵を描き続けた。海外での評価は得られ、実績は重ねられていった。しかし、失った家族が戻ることはなかった。
家族の関係が崩壊する中、母は精神を病み孤独な死を迎え、弟も早逝する。長男である私とは友人のような関係を築いたが、縁は遠のいていった。
それでも父は描き続けた。いつしか老い、地域社会から逸脱し、絵が売れても食べ物でなく画材を買ってしまい、栄養失調で何度も救急車で運ばれた。
それでも描き続けた。
「人に遠慮をしても、自分に遠慮してはいけない」…
“自由に失礼だ”と語っていた父は、自分が信じる創作=自由、が誰かを救うことを願い、祈り、その使命に向き合い続けていたのだ。
2024年4月、76歳の父に突然の最期が訪れる。業火は真っ直ぐ天に昇り、自身のアトリエを焼くことはなかった。
LIFE AFTER LIFE
生涯を懸けて創作と向き合った父が遺した絵画。その生命の痕跡から、何かを感じてもらえたらと願う。
父・皎児への愛と尊敬を込めて
落合陽介ギフレ
- 主催者
- 一般社団法人プロジェクト皎
- 協賛・協力等
- 後援:フジテレビジョン
企画協力:ザ・ノンフィクション - 開催時間
- 10:00 ~ 17:00
- 観覧料
- ADMISSION FREE
- 展覧会ホームページ
- https://www.ueno-mori.org/exhibitions/article.cgi?id=12468387
イベント情報
「対話型鑑賞ワークショップ」開催
ファシリテーター: MIKI MATSUDA (SHIMOKITA COLLEGE)
開催日程:①7/19(土)14:00~15:00 ②7/24(木)16:00~17:00
参加費:無料
※詳細は上野の森美術館WEBサイトまで。
会場情報
上野の森美術館 ウエノノモリビジュツカン
The Ueno Royal Museum
- 会場住所
-
〒110-0007
台東区上野公園1-2 - ホームページ
- https://www.ueno-mori.org/
登録日:2025年8月5日