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生誕100年 福田豊四郎展

わがうたはふるさとのうた

会場

宮城県美術館

THE MIYAGI MUSEUM OF ART

会期

2004年11月2日(火) ~ 2004年12月19日(日)

展覧会概要

生誕100年 福田豊四郎展 フクタトヨシロウテン わがうたはふるさとのうた

大正から昭和にかけ、新日本画創造の担い手として活躍した福田豊四郎の生誕100年を記念する展覧会です。秋田県立近代美術館が所蔵する作品を中心に、代表作74点により、その全貌をご紹介します。
福田豊四郎は、1904年(明治37)日露開戦の年に、秋田県小坂町に生まれました。小坂は、あの神秘なたたずまいを見せる十和田湖の、西南約20kmのところに位置する鉱山の町です。小坂鉱山は時代にさきがけ、精錬法をはじめとして全山電化を果たし、豊四郎3歳の年に銅の生産額で全国一を記録(当時の秋田県の予算規模の8倍強)、町は活気にあふれていました。この大規模な鉱山の門前町のような商店街で、画家は16歳まで少年時代を過ごします。絶大な生産力の鼓動とともに成長する一方、少年の心は、足をのばせばすぐ遊びに行ける、周りの山や谷や川に向いていました。そこには、水遊びや雪遊びに時がたつのを忘れる自然の宝庫、子どもたちの別天地がありました。十和田湖近くまで家族でくり出す山菜採りの楽しさや、雪囲いの家の奥から聞こえる咳き込んだ声や、水田をわたって響いてくる盆踊りの太鼓の音などが、少年の日の懐かしい想い出として、画家の心に深く刻まれたのです。福田豊四郎の作品は、「ふるさとのうた」です。
福田豊四郎は、京都の土田麦僊、東京の川端龍子という二人の師をもち、この二つの中心地で新日本画の潮流を体験しながら画風を確立したユニークな存在です。その関心は単に日本画壇の狭い範囲にとどまらず、洋画家・彫刻家のほか、文学関係者などとも幅広く交友しながら、同時代の美術としての日本画を模索します。戦前の「新日本画研究会」に始まり、戦後の「創造美術」(現創画会)の結成へと連なる前衛的な活動を通じて、画家は日本画におけるモダニズムに一つの典型をもたらしました。その作風は、インターナショナルな近代的造形への意志と、都会的なセンスに貫かれていると同時に、郷土への愛が全く矛盾することなく共存しています。福田豊四郎の芸術の魅力はここにあります。東北の生んだ日本画家の、類例をみない画業の展開を、どうぞこの機会にご鑑賞ください。

主催者
宮城県美術館・河北新報社・NHK仙台放送局
休催日
月曜日
観覧料
一般800(700)円、大学・高校生400(300)円、小中学生200(100)円
( )内は20名以上の団体料金
展覧会ホームページ
http://www.pref.miyagi.jp/bijyutu/museum/
展覧会問合わせ先
宮城県美術館Tel.022-221-2111

会場情報

宮城県美術館 ミヤギケンビジュツカン

THE MIYAGI MUSEUM OF ART

会場住所
〒980-0861
仙台市青葉区川内元支倉34-1
ホームページ
https://www.pref.miyagi.jp/site/mmoa/
更新日:2010年11月29日
登録日:1999年3月31日