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松本 陽子《振動する風景的画面》 Yoko Matsumoto "Landscape-Like Surface Vibrates"
会場
ヒノギャラリー
hino gallery
会期
2019年10月5日 ー 2019年10月26日
展覧会概要
松本 陽子《振動する風景的画面》 マツモト ヨウコ《シンドウスルフウケイテキガメン》
Yoko Matsumoto "Landscape-Like Surface Vibrates"
ヒノギャラリーでは2019年10月5日(土)より「松本陽子《振動する風景的画面》」を開催いたします。
松本陽子が緑の油彩画に取り掛かったのは2005年。それから15年近く経った今も、作家はこの宿望ともいえる緑の絵画に挑み続けております。 近作は、画面に現れる形や線がよりシンボリックになりながらも、まるでそれらは初めから想定されていたかのように実に自然に生成され、空間を成立させています。そこには画家の持って生まれた感性もさることながら、画面から発せられるわずかなサインをキャッチし、定着させていくという、松本が制作の中で培った熟練技ともいえる営為の成果を感じずにはいられません。作家はよく「芸術はこれから、進歩はしないけれど進化はする」と話します。絵画に向き合い続け60年、捧げてきた時間と、なにより眼前に現れる自身の作品が、毎回確かな説得力をもってそのことを証明してくれるのでしょう。
今回の展覧会は、前回の個展と同様に《振動する風景的画面》と題されています。これは25年以上も前に作家が作品タイトルとして考え、のちの作品にも度々付される題名の一つです。手に取ることのできない自然を描くという意味で、松本の絵画は「風景的」といえるかもしれません。しかし、作品に宿った画面を揺さぶるまでのエネルギーは、もはや自然のそれに匹敵するほどです。松本の作品は、これまで作家が自然のなかから吸収してきたあらゆる感覚によって現出した景色です。それは画家という生命(自然)から誕生した新たな風景といえるかもしれません。
2年半ぶりとなる今回の個展では、緑の新作に加え、150号の白の絵画も発表いたします。傘寿をすでに超え全身全霊で描き上げた作品たちは、力強く、しかしどこか穏やかで悠然と、作家自身の境地をも反映しているかのようです。松本陽子の新作、是非ご高覧ください。
- 展覧会ホームページ
- http://www.hinogallery.com/2019/2204/
会場情報
登録日:2019年11月20日