ID:54051
第1期コレクション展
●名品ベストⅠ
●宮崎の美術Ⅰ
●記憶の結晶
●瑛九の世界Ⅰ
●新収蔵作品 保田井智之
会場
宮崎県立美術館
MIYAZAKI PREFECTURAL ART MUSEUM
会期
平成29年4月21日(金)~7月9日(日)
展覧会概要
第1期コレクション展 ダイ1キコレクションテン ●名品ベストⅠ
●宮崎の美術Ⅰ
●記憶の結晶
●瑛九の世界Ⅰ
●新収蔵作品 保田井智之
名品ベストⅠ
宮崎県立美術館では、「郷土出身作家及び本県にゆかりのある作品」「わが国の美術の流れを展望するにふさわしい作品」「海外のすぐれた作品」という3つの柱にそって、作品収集を進めています。
展示室1では、この中からコレクションを代表する国内外の名品、当館が誇るシュルレアリスムコレクションの名品を選りすぐって紹介するとともに、毎回テーマを変え、特定の分野やグループ等にスポットを当てた特集展示も行います。
今回は、シニャックやピカソ、マティス、ミロら海外作家、川合玉堂、和田英作、草間彌生ら国内作家の名品に加え、「聖書と神話の世界」をテーマに山口薫やピカビアらの作品を特集展示しています。多彩なコレクションの魅力をご堪能ください。
宮崎の美術Ⅰ
明治時代、日本の絵画は急激な社会の変化の中で転換期をむかえます。西洋の表現も取り入れられ、新しい「日本画」を求めた模索が始まりました。この時代に活躍した本県出身の日本画家として、伝統的な狩野派の流れを汲む山水画で力を発揮した山内多門がまず挙げられます。また、同時代に秀麗な美人画で認められていたのが益田玉城です。
一方、宮崎出身の洋画家では、太い輪郭線と鮮やかな色彩で独自の画風を追究した塩月桃甫が、大正5年に文展(文部省美術展覧会)に入選しています。また、力強い筆づかいで生命力あふれる女性像を描いた山田新一などが中央画壇で活躍しました。
ここでは、宮崎県を代表するこれらの作家の作品を紹介するとともに、今回は、県北の美術にスポットを当ててコーナー展示も行っています。
本県出身の作家による作品の魅力をお楽しみください。
記憶の結晶
美術作品には、作家の忘れられないできごとや、鮮烈な記憶などがもととなって生み出されたものがあります。
坂本正直は、戦争への2度の召集という過酷な体験から、生涯を通して戦争をテーマとした作品を制作しました。
はしぐちみよこは、制作に行き詰まった時、単身渡ったアフリカでの子どもとのふれあいから、以前取り組んでいた母子を改めてテーマとし、制作を進めます。
松本英一郎は日常の風景を独自の視点で再構成した作品を制作していましたが、闘病中に見えたイメージから、ピンクを基調とした新たなシリーズに着手します。
作品にちりばめられている作家たちの、『記憶の結晶』を感じてください。
瑛九の世界Ⅰ
宮崎市出身の瑛九(本名:杉田秀夫)は、生涯を通じて常に新しい表現を求め、写真や版画、油彩など様々な技法に取り組みました。またその作風も、初期から晩年に至るまで、印象派やシュルレアリスム(超現実主義)風、抽象的な作品など、多彩に変化しました。
20代でフォト・デッサン集『眠りの理由』を刊行し、一躍美術界で脚光を浴びた瑛九は、様々な技法や表現を模索した後に、その集大成ともいえる点描による絵画空間へとたどり着きました。
今回の展示では、油彩や版画など、各領域の代表的な作品に加え、瑛九誕生のきっかけともなった『眠りの理由』をはじめとするフォト・デッサンの作品を特集して紹介します。没後60年近くを経て、今なお輝き続ける瑛九作品の魅力をお楽しみください。
新収蔵作品 保田井智之
木やブロンズといった異なる素材を組み合わせたり、薄板を貼り合わせたりするなど、従来の彫刻の伝統にとらわれない柔軟な造形スタイルで知られる本県出身の彫刻家・保田井智之。本展示では、当館のコレクションに新たに加わった作品を紹介します。
「a clod of earth Jul. -ひとくれの土 七月-」は、貼り合わされた板材による構成にブロンズの組み合わせという、保田井の特徴がよく表れた代表作です。また、組木によって流麗なフォルムが作り出された「torusの船」は"トーラス(円環面)"という概念と出会った保田井が新たに立体と平面の関係性を捉え直した近作です。
現代具象彫刻の新しい流れを感じさせる保田井の表現にぜひご注目ください。
会場情報
宮崎県立美術館 ミヤザキケンリツビジュツカン
MIYAZAKI PREFECTURAL ART MUSEUM
- 会場住所
-
〒880-0031
宮崎市船塚3-210 (県総合文化公園内) - ホームページ
- https://www.miyazaki-archive.jp/bijutsu/
登録日:2017年5月16日