ID:5145
ジャン=マルク・ビュスタモント展
プライベート・クロッシング
会場
山口県立美術館
Yamaguchi Prefectural Museum of Art
会期
2002年10月16日(水) ~ 2002年11月24日(日)
展覧会概要
ジャン=マルク・ビュスタモント展 ジャン=マルク・ビュスタモントテン プライベート・クロッシング
ジャン=マルク・ビュスタモント(1952年、トゥールーズ生まれ)はフランスを代表する美術作家です。大型カメラを使って、郊外の風景をきわめてクリアーに捉えたデビュー作「タブロー」(1978-82年)は、写真表現のあらたな領域を切り開いたものとして国際的にも高い評価を受けてきました。
都市と自然の交錯する郊外は、風景としてはありふれたものです。刻々と変貌していく都市の劇的瞬間を見せてくれるわけでもなければ、詩情に満ちた悠久の自然美を教えてくれるわけでもない。人工と自然が中途半端に入り交じっているがゆえに、どっちつかずになっているのです。
もちろん、ビュスタモントがとらえた郊外も、それがいかにクリアーに見えるからといって、この曖昧さから逃れられているというわけではありません。また、郊外を撮影しているからといって、そこで行われている自然破壊を報告しているわけでもないし、漠然とした不安といった郊外に固有の感情を伝えようとしているわけでもない。むしろ、ありふれた細部があますところなくシャープに見えているだけに、かえって一層その曖昧さが際立っているとさえいえるでしょう。つまり、ビュスタモントは、人工と自然が一体となったものとしての郊外ではなく、それぞれを分離し、境界線をはさんで向かい合っている様子を見せようとしているのです。
もちろん、そんなことをすれば曖昧さがますます昂じて、作品の前に立つ私たちを「苛立たせる」(ビュスタモント)こともあるでしょう。しかし、作品の中の交じり合うことのない人工と自然を互いに比較しながら、ゆっくりと全体を見ていくとき、そこには、自然のものでも人工のものでもない、作品そのものに秘められた緩やかな時間が、私たちと作品の間を行き交うことになるのです。
本展は、「タブロー」から出発し、その思考を写真の枠を超えて広げていったビュスタモントの全貌を、写真による代表作の数々に加えて、立体、オブジェなど約80点で紹介します。
- 主催者
- 山口県立美術館
- 休催日
- 月曜日(11/4は開館し翌日休館)
- 観覧料
- 一般 730(620)円
学生 510(410)円
※( )内は20名以上の団体料金
※18歳以下と70歳以上、高等学校、盲・聾・養護学校に在籍される方等は無料 - 展覧会ホームページ
- http://www.yma-web.jp/
- 展覧会問合わせ先
- Tel:083-925-7788 Fax:083-925-7790
会場情報
山口県立美術館 ヤマグチケンリツビジュツカン
Yamaguchi Prefectural Museum of Art
- 会場住所
-
〒753-0089
山口市亀山町3-1 - ホームページ
- http://www.yma-web.jp/
登録日:1999年3月31日