ID:50926
逆流の生まれるところ
殿敷侃
原爆・環境・協働
会場
広島市現代美術館
Hiroshima City Museum of Contemporary Art
会期
2017年3月18日[土]▶5月21日[日]
展覧会概要
逆流の生まれるところ 殿敷侃 トノシキタダシ 原爆・環境・協働
広島出身の作家、殿敷侃(とのしき・ただし1942-1992)は29歳で画家を志し、本格的な制作を開始しました。70年代からは生活と創作の拠点を山口県の長門市に移し、両親と自身の被爆体験に向き合い緻密な点描による絵画・版画作品を制作します。その後80年代に入ると、シルクスクリーンの実験的制作や、インスタレーション的な提示方法を通して作風を大きく展開させます。また80年代半ばからは、廃棄物や漂流物を素材としたダイナミックなインスタレーションを多数実現させ、それらが現代の消費社会や環境破壊へと向けられた問題意識に基づく創作として高い評価をうけ、国内外の展覧会での発表を重ねていきます。そして、今後のさらなる活躍が期待されるなか、50歳にしてこの世を去りました。
近年、殿敷の創作が社会的なテーマへの取り組みや、地域住民との協働による制作といった観点から再評価されるなか、本展では没後25年を迎える広島ゆかりの作家として、その活動を包括的に振り返ります。30年足らずの間に目まぐるしく作風を変え、多様な展開を遂げたその変遷をたどり、また一時的なインスタレーションとして実作品が残されていない晩年の活動については記録や関連資料を紹介しながら、殿敷侃という作家の全貌に迫ります。
「逆流」とは、晩年の殿敷が自身の制作に対して用いた言葉で、忘れられた記憶や、脇に追いやられた存在が、強引に人びとの意識の上に現れる様を意味しています。殿敷が引き起こした逆流とは、彼が何に苦悩し、何に抗い、何を引き受けて生み出されたものなのか、そして、彼の残した足跡が私たちにどのような逆流を引き起こし得るのか。本展はその問いに答えるためのヒントとなるはずです。
- 主催者
- 広島市現代美術館、中国新聞社
- 協賛・協力等
- 後援:広島県、広島市教育委員会、広島エフエム放送、尾道エフエム放送
- 休催日
- 月曜日 ただし、3月20日(月・祝)は開館、3月21日(火)は休館
- 開催時間
- 10時 ~ 17時
- 入館は閉館の30分前まで
- 観覧料
- 一般1030円(820円)|大学生720円(620円)|高校生・65歳以上510円(410円)
- ※( )内は前売りおよび、30名以上の団体料金|5月5日は高校生無料
前売券発売所
チケットぴあ広島(Pコード:768-111)、エディオン広島本店
本館8階プレイガイド、福屋友の会受付(八丁堀本展7階、駅前店7階)、広島大学消費生活協同組合、ひろしま夢ぷらざ、安芸美材、ギャルリ青鞜、ガレリア・レイノ、木利画材、ピカソ画房、ブラック画材、ムッシムパネン
県美×現美×ひろ美 相互割引
「殿敷侃:逆流の生まれるところ」展の会期中、広島県立美術館、ひろしま美術館との3階で相互割引を実施!
本展会期中に広島県立美術館、ひろしま美術館にて開催される特別展チケット(半券可)を受付に提示いただくと、観覧料が100円割引になります。
*1枚につき1名様限り、他の割引との併用はできません。 - 展覧会ホームページ
- https://www.hiroshima-moca.jp/exhibition/tadashi_tonoshiki/
イベント情報
講演会
講師:十二代 三輪休雪氏(陶芸作家)
伝統の中から革新的な表現を展開し、陶芸の新しい地平を切り開いてきた十二代三輪休雪氏。殿敷侃との親交を通じて垣間見た、作家としての姿勢について語ります。
日時:4月8日(土)14:00~15:30|会場:地下1階ミュージアムスタジオ
申込不要、要展覧会チケット(半券可)
講演会
講師:柿木伸之氏(広島市立大学准教授・哲学、美学)
ドイツ思想の研究とともにヒロシマについての思考を重ねている研究者が、殿敷侃の芸術を、現代芸術の展開のなかで、かつ今の問題としてヒロシマを考えさせる力において見直す可能性を探ります。
日時:4月29日(土)14:00~15:30|会場:地下1階ミュージアムスタジオ
申込不要、要展覧会チケット(半券可)
ワークショップ 「シルクスクリーンを体験してみよう」
殿敷侃の作品制作を手がけたプリンター・斉藤伸三氏を講師に、シルクスクリーン版画を体験するワークショップです。美術館が用意した版をつかって、図柄を鏡に転写します。
講師:斉藤伸三氏(スクリーン印刷・殿敷侃制作協力者)
日時:4月23日(日)13:30~17:00
定員:20名|参加無料
応募方法:参加希望者の氏名(1通につき2名まで)、年齢、保護者のお名前(中学生未満の場合のみ)、住所、電話番号を明記の上、当館ウェブサイト上の応募フォーム、または往復はがきで「殿敷侃展ワークショップ」係まで
ご応募ください。
締切:4月9日(日)必着
*応募者多数の場合は抽選となります。
往復はがき宛先:732-0815広島市南区比治山公園1-1
広島市現代美術館「殿敷侃展ワークショップ」係
ギャラリー・トーク
担当学芸員による展示解説
3月18日(土)、5月7日(日)いずれも14:00~15:00
申込不要、要展覧会チケット
アートナビ・ツアー
アートナビゲーターによる展示解説
毎週土曜日、日曜日、祝日
各日11:00~および14:00~(ギャラリートーク開催時は除く)
会場情報
広島市現代美術館 ヒロシマシゲンダイビジュツカン
Hiroshima City Museum of Contemporary Art
- 会場住所
-
〒732-0815
広島市南区比治山公園1-1 - ホームページ
- https://www.hiroshima-moca.jp/
登録日:2017年2月28日