ID:4305

吹田文明展―光の跡をたどる―

The Prints of Fumiaki Fukita

会場

町田市立国際版画美術館

MACHIDA CITY MUSEUM OF GRAPHIC ARTS

会期

2002年6月1日(土) ~ 2002年7月21日(日)

展覧会概要

吹田文明展―光の跡をたどる― フキタブンメイテン ヒカリノアトヲタドル The Prints of Fumiaki Fukita

吹田文明は現代を代表する木版画家のひとりです。広い展覧会場にふさわしい大画面の版画制作を念頭におき、斬新な技法を駆使して伝統的な木版画の概念をうち破る抽象版画を今日に至るまで積極的に発表しています。
大正15年(1926)、徳島県に生まれた吹田は徳島師範学校を卒業後、県下で小学校教員となります。昭和24年(1949)、長期研修生として東京美術学校(現在の東京藝術大学)に派遣され、寺内萬次郎に学びました。これを機に、吹田は東京での活動を決意します。翌年、東京の小学校で図工教員になったのが版画家としてのスタートでした。吹田は版画教育の実践を通じてみずからの表現を獲得していったのです。
吹田の木版画は、鮮やかな色彩と光沢を持つ油性インクの積極的な使用、ラワン材の板目を用いた重厚な色面づくり、ドリルで版に孔をあけて光の点を表現する手法など、従来なかった技術と表現法が特色です。「吹田式木版プレス機」(注)に代表される機材や用具の開発も行っています。広遠な空や宇宙、湖水をテーマとし、花火を思わせる光線や虹、色鮮やかな球体を表現した作品は海外でも注目され、多くの国際展で受賞を重ねてきました。昭和44年には第9回サンパウロ・ビエンナーレ展で版画部門最高賞を受賞、日本人では棟方志功、浜口陽三に続く3人目の受賞者となりました。
昭和44年には多摩美術大学に移り、版画教育の自立をめざしました。長年の尽力により、平成4年には版画科が独立した学科となりました。また、吹田は早くから広い視野で活動を続けてきました。昭和49年には大学版画研究会(現在の大学版画学会)を創設し、版画教育をおこなう大学や専門学校が連携する全国的な体制をつくりました。平成9年に大学を退職したのちも、その活動はとどまるところを知りません。
当館では開館前年の昭和61年、作者からの寄贈作品23点を含む吹田作品55点を収蔵しました。本展覧会では収蔵品全点に作家所蔵の作品を加えた約90点の代表作によって、制作初期の1950年代から現在に至る吹田の画業を一望します。

主催者
町田市立国際版画美術館
休催日
月曜日
観覧料
一般 400(300)円
大高生 200(150)円
65歳以上 200(150)円
小中学生 無料
※( )内は20名以上の団体料金
※初日(6/1)は無料
展覧会ホームページ
http://hanga-museum.jp/
展覧会問合わせ先
042-726-2771

会場情報

町田市立国際版画美術館 マチダシリツコクサイハンガビジュツカン

MACHIDA CITY MUSEUM OF GRAPHIC ARTS

会場住所
〒194-0013
町田市原町田4-28-1
ホームページ
http://hanga-museum.jp/
問い合わせ先
町田市イベントダイヤル Tel.042-724-5656
更新日:2011年3月31日
登録日:1999年3月31日