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[特別展]
北魏 石造仏教彫刻の展開 HOKUGI
DEVELOPMENT OF BUDDHIST SCULPTURE IN NORTHERN WEI DYNASTY, CHINA
会場
大阪市立美術館
Osaka City Museum of Fine Arts
会期
2013年9月7日(土)~10月20日(日)
展覧会概要
[特別展] 北魏 石造仏教彫刻の展開 ホクギ セキゾウブッキョウチョウコクノテンカイ
HOKUGI DEVELOPMENT OF BUDDHIST SCULPTURE IN NORTHERN WEI DYNASTY, CHINA
飛鳥仏の源流?
「中央は明カニ古式ニシテ鳥仏師のものと毫 (ごう) モ異ナルコトナシ 北魏のものカ」
岡倉覚三[天心]は明治26年(1893)、中国を代表する石窟寺院のひとつ河南・龍門石窟を「発見」します。冒頭の言葉は、岡倉が龍門石窟を発見したその日の日記の記述です。岡倉が目にしたそれは、飛鳥時代の止利仏師・止利派仏像のルーツとしての北魏仏でした。これより120年間「北魏=飛鳥仏の源流」という定説のもと、高校日本史の教科書でもこれを踏襲しています。しかしこの定説は、そろそろ見直すべき時期を迎えているかもしれません。
北魏って?
北魏[ほくぎ、と読みます]は今から1500年以上前の中国南北朝時代 (5-6世紀)、北方遊牧系民族により建国された強大な帝国です。
インドで生まれた仏教は後漢時代 (紀元後1世紀頃) に中国へ伝えられましたが、北魏では国家事業としての寺院の建立と巨大な石窟の造営が行われました。また仏教が広く中国全士に浸透するなかで、地域ごとに特色のある仏像が生み出されるようになります。実は長い中国仏教史において、最も優れた石造仏教彫刻が生み出されたのが北魏でした。
美術館で……
難しい話はともかく、北魏の仏像を一言で説明するならば、キーワードは「優しさ」です。
丸い顔や細い顔、いろんな顔がありますが、微笑んでいたりニッコリしていたり、みんな優しい表情の仏さまばかり。
「北魏」が読めなくても、いつの事か知らなくてもかまいません。ストレスばかりの日常ですが、北魏の仏さまはあなたに、ひとときの癒しと安らぎを与えてくれるはず、です。
それでは、美術館でお会いしましょう。
- 主催者
- 大阪市立美術館・日本経済新聞社
- 休催日
- 月曜日、ただし祝日の場合は翌日休館
- 開催時間
- 午前9時30分 ~ 午後5時
- 入場は午後4時30分まで
- 観覧料
- 一般 1300円[1100円]/高大生 1100円[900円]
- 中学生以下、障がい者手帳等をお持ちの方 (要証明) は無料。
カッコ内は20名以上の団体料金。
※本展は大阪市内在住の65歳以上の方も一般料金となります。 - 展覧会ホームページ
- http://www.osaka-art-museum.jp/sp_evt/northernwei/
イベント情報
9月21日[土] 特別講演会「中国古代寺院に迫る」
共催:京都大学人文科学研究所
河北・山西の寺院址に関する最新の発掘成果をご紹介いただきます。
朱岩石氏 (中国社会科学院考古研究所漢唐考古研究室主任)
李裕群氏 (中国社会科学院考古研究所辺疆民族与宗教考古研究室主任)
常一民氏 (山西省太原市考古研究所副所長)
※詳細につきましては、当館ホームページをご覧下さい。
10月5日[土] 講演会「北魏仏教造像概論―雲岡石窟を中心に―」
八木春生氏 (筑波大学大学院人間総合科学研究科教授)
10月12日[土] 講演会「北魏石造彫刻の地方性」
齋藤龍一 (当館主任学芸員)
9月23日[月・祝] レクチャーコンサート「古琴の調べ」
ユネスコ無形文化遺産に登録された中国伝統楽器・古琴[七弦琴]の魅力をご紹介いただきます。
演奏:山寺美紀子氏 (お茶の水女子大学人間文化創成科学研究科研究院研究員)
解説:山寺三知氏 (國學院大學北海道短期大学部国文学科教授)
会場:大阪市立美術館1F.講演会室
時間:午後1時30分より (講演会は90分、コンサートは60分を予定しています)
定員:150名 (先着順、当日午後1時より整理券を配布します)
※参加無料ですが、本展の観覧券が必要です。
会場情報
大阪市立美術館 オオサカシリツビジュツカン
Osaka City Museum of Fine Arts
- 会場住所
-
〒543-0063
大阪市天王寺区茶臼山町1-82 - ホームページ
- https://www.osaka-art-museum.jp/
- 問い合わせ先
-
大阪市総合コールセンター なにわコール
年中無休・8時-21時 06-4301-7285
登録日:2013年8月20日