ID:37235
Exhibition
トリックス・アンド・ビジョンからもの派へ
会場
東京画廊+BTAP
TOKYO GALLERY + BEIJING TOKYO ART PROJECTS
会期
2013.3.9(Sat)-4.6(Sat)
展覧会概要
Exhibition トリックス・アンド・ビジョンからもの派へ トリックス・アンド・ビジョンカラモノハヘ
この度、東京画廊+BTAPでは3月9日(土)より『‘トリックス・アンド・ビジョン’からもの派へ』展を開催いたします。
『トリックス・アンド・ビジョン』展(1968年)は、中原祐介と石子順造の企画によって東京画廊と村松画廊で開催されました。同展は、視覚(Vision)の中に潜在するだまし(Tricks)をテーマに据え、「見る」ことの実態を明らかにしようと試みたものです。もの派につながる日本現代美術の潮流を形成していったという点で、2000年代以降注目され高く評価されている展覧会です。
このたび東京画廊+BTAPは、当時出品された飯田昭二の≪Half & Half(ピンポン玉)≫(1968)を始め、鈴木慶則の≪裏がえしの相貌をした非在のタブロー≫(1967)、高松次郎の≪波の柱≫(1968)など、もの派の前史を証言する作品、さらにもの派初期の作品である関根伸夫の≪位相-スポンジ≫(1968)、菅木志雄の1975年のドローイング作品等を展示いたします。
「日本は戦後の復興から25年で先進国に追いつく産業化社会を実現させました。この社会状況は、表現の世界に多大な影響を残します。
新しい表現の実験が盛んに行われた1960年代後半には「もの派」と呼ばれる作品群が現れます。この「もの派」が生まれる契機となった展覧会が『トリックス・アンド・ビジョン』です。この展覧会には革新的な点がありました。それまではアーティストが「つくること」を前提とした展覧会ばかりでしたが、「見ること」をテーマに企画されていたのです。
産業化社会は「つくること」に重点がおかれていますが、1970年代か始まる情報化社会では「見ること」に重点が移行し、消費者となる見る立場を意識した広告が大きな役割を得ることになります。
確か、この展覧会には、もの派の主要な作家として活躍することになる李禹煥は参加していません。しかし、李はこの展覧会がもの派につながる重要な出来事であったと私に話したことがありました。李は「つくる」立場ではなく「見る」立場から「見ること」を考えたのではなかったでしょうか。関根伸夫『位相ー大地』(1868年)とともに、李の論文『事物から存在へ』(1969年)は、もの派と呼ばれる作品群を生み出す重大な契機となりました。「見ること」が言説を生み、言説が「つくる」ことへと還流して、もの派の活動は発展していきます。欧米では現在日本の美術を歴史的に捉え直そうとする機運が高まっています。美術の歴史化は言説によってなされるのであり、日本の戦後美術の言説化が「見ること」の発見を通してなされたことを考えれば、もの派の活動に焦点が当てられることは必然と言えます。」
東京画廊+BTAPディレクター 山本豊津
- 休催日
- 日、月、祝
- 開催時間
- 11:00 ~ 19:00
- (火―金)11:00-19:00 (土)11:00-17:00
- 展覧会ホームページ
- http://www.tokyo-gallery.com/exhibitions/intokyo/post-135.html
イベント情報
●トークイベント
2013年3月9日(土)15:00-
峯村敏明(美術批評家)×山本豊津
●レセプション
2013年3月9日(土)16:00-18:00
東京画廊+BTAPにて
会場情報
東京画廊+BTAP トウキョウガロウ+BTAP
TOKYO GALLERY + BEIJING TOKYO ART PROJECTS
- 会場住所
-
〒104-0061
中央区銀座8-10-5 第4秀和ビル7階 - ホームページ
- https://www.tokyo-gallery.com
登録日:2013年2月12日