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プラハからの美のたより ―里帰りの日本美術―

国際交流特別展覧会

会場

京都国立博物館

Kyoto National Museum

会期

2002年1月12日(土) ~ 2002年2月17日(日)

展覧会概要

プラハからの美のたより ―里帰りの日本美術― プラハカラノビノタヨリ サトガエリノニホンビジュツ 国際交流特別展覧会

今年度・来年度の2箇年度、京都国立博物館が当番機関となり、チェコ共和国のプラハ国立美術館とナープルステク博物館と交流展覧事業を行います。
チェコと日本美術との関係というと、一般的にはあまりこれといったイメージがわかないかもしれません。たしかにフランスのギメ氏や、アメリカのビゲロー氏といった東洋・日本美術のビッグ・コレクションほどの蓄積と伝統はありません。しかし、19世紀のヨーロッパにおけるロンドン・パリ・ウィーン万国博覧会を契機に起こった日本製品への関心の波は、確実にチェコにもおし寄せました。熱心な東洋美術の蒐集家であったヴォイタ・ナープルステク(1826―94)は、はやくも1862年に博物館を公開し、チェコにおける日本コレクションの核を築きました。きわめて奇特な方といわざるをえません。
20世紀に入ると詩人のシギスムント・ボウシェカが日本浮世絵の展覧会を開いたり、作家のヨエ・ホロウハ(1881―1957)が二度も来日して絵画や工芸美術を買い求めるなど、蒐集の基盤が厚みを増してきました。20年以上日本に住んだカレル・ヤン・ホラの上方浮世絵コレクションも、その後ナープルステク博物館に寄贈されています。
いっぽう、これより先、プラハ国立美術館でも1952年に東洋美術コレクションが設立され、代々その充実がはかられて来ました。各種の国立機関、ギャラリー、プラハ城、諸侯の城や貴族の屋敷から譲渡された作品がその中核を形成しています。二度の世界大戦や、社会体制の激変にともなうチェコ国内のコレクションの分散を防ぐ役割も果たしてきたことは大きな意義があります。
プラハ国立美術館には、現在5500点の日本美術品が所蔵されています。絵画と版画がその大部分を占めています。またナープルステク博物館にはさらに豊かな19000点におよぶ作品があり、やはり絵画と版画が中心となるほか、陶磁器をはじめとする工芸のコレクションや民俗資料まで収蔵しています。
ふたつの美術館・博物館の蒐集品には、春信・歌麿・写楽・北斎といった江戸時代の代表的作家の浮世絵が含まれており、その精選品に陶磁器を加えた今回の日本美術里帰り展は、チェコにおける日本文化への関心のありようを示すとともに、さらなる文化交流への橋渡しもうながすものと思います。

主催者
京都国立博物館
休催日
月曜日(祝日の場合は開館し、翌火曜日休館)
観覧料
大人 700(600)円
大高生 500(400)円
中小生 200(100)円
※( )内は20名以上の団体料金
展覧会ホームページ
http://www.kyohaku.go.jp/
展覧会問合わせ先
075-525-2473(陳列案内) 075-541-1151(代表)

会場情報

京都国立博物館 キョウトコクリツハクブツカン

Kyoto National Museum

会場住所
〒605-0931
京都市東山区茶屋町527
ホームページ
https://www.kyohaku.go.jp/
更新日:2010年10月8日
登録日:1999年3月31日