ID:24435

特集陳列 新収品展

会場

京都国立博物館

Kyoto National Museum

会期

2008年5月21日(水) ~ 2008年6月22日(日)

展覧会概要

特集陳列 新収品展 トクシュウチンレツ シンシュウヒンテン

当館では館蔵品の充実を目指し、毎年さまざまな分野の作品を収集しています。本展では、昨年度に購入した作品、寄贈をうけた作品を紹介いたします。
昨年当館は、小説家の澤田ふじ子氏より中国画一二件の寄贈を受けました。なかでも注目すべきは、明の崇禎一三年(1640)に、蘇州の画家、陳箴が描いた鳥花山水図です。
絹本、縱177cm、横91.5cmの大画面いっぱいに、うっすらと雪を被った高山が翼を広げるように聳え立ち、その肩から流れ落ちる滝水は、画面の下辺で渓川となって蛇行します。麓に植わる、葉を落とした双樹の周囲には、竹や広葉の潅木、花咲き誇る梅・椿が寄り添います。画法上、この絵の最も興味深いところは鳥の表現で、樹叢に集う烏・山鵲・鷲・雉は、細密な彩色できわめて写実的に描かれており、背景の水墨淡彩の大山と対照の妙を見せています。
明時代以降の絵画はジャンルごとの分化が進み、山水と花鳥は別々の道を歩みましたが、四季山水図四幅揃いの冬景幅にあたるこの絵は、その再統合を目論んで成功している稀有な例といえます。
ちなみに江戸後期の文人画家、岡田半江(1782~1846)は、付属する手紙の中で、この絵を鳥花山水と呼び、京都の相国寺第一一五世、維明周奎(1731~1808)が所持した名幅で、天下無双の絶品、稀世の珍なりと褒めちぎっています。

休催日
月曜日(月曜が祝日の場合は開館し、翌火曜日休館)
観覧料
一般500(400)円 大学・高校生250(200)円 中学・小学生 無料
*()は20名以上
展覧会ホームページ
http://www.kyohaku.go.jp/
展覧会問合わせ先
075-525-2473(陳列案内) 075-541-1151(代表)

会場情報

京都国立博物館 キョウトコクリツハクブツカン

Kyoto National Museum

会場住所
〒605-0931
京都市東山区茶屋町527
ホームページ
https://www.kyohaku.go.jp/
更新日:2010年10月8日
登録日:1999年3月31日