このたび、当館の所蔵作品・寄託作品のなかから、花鳥風月をテーマにした屏風を特集して展示します。
花鳥風月とは、「自然の美しい風景」あるいは「自然を相手に詩・絵画などをつくる風雅な遊び。風流」(大辞林)のこと。屏風は、座敷を間仕切りしたり、風をさえぎったりするために用いられる調度品です。
何枚かのパネルを蝶番でつないで折りたためるようにした屏風の形式は、飛鳥時代に中国から伝わったものですが、もとはパネルごとに絵が描かれていました。それを全体として絵がつながるようにしたのは室町時代の日本の工夫です。以降、江戸時代から近代まで、屏風によって大画面の魅力を楽しめるようになりました。大画面に繰り広げられた花鳥風月の世界、富士山の絵、新春をことほぐタイムリーな企画です。「和」の魅力を心ゆくまでお楽しみください。