松田光博氏(1925~2003)は、相撲協会の歴代理事長、横綱の肖像画を描き続け、相撲にまつわる作品を残しました。
氏の相撲との関わりは、昭和46年(1971)、協会より歴代横綱肖像画を依頼され、翌年に第45代横綱若乃花幹士の制作を始めて以来ですが、東京美術学校(現東京芸術大学)時代、横綱審議委員で当館の2代目館長をつとめた彫刻家・石井鶴三師に師事していた最後の弟子という縁もあります。
立体を中心とした制作活動と並行して平面の油彩制作にも情熱を注いだ松田氏は、第45代横綱若乃花幹士から第67代横綱武蔵丸光洋(未完)までの21人の横綱と、藤島理事長(元横綱常ノ花)から時津風理事長(元大関豊山)までの7人の歴代理事長の肖像画を描きました。
今回、数多くのデッサンをはじめ歴代理事長と横綱の油彩による肖像画、リトグラフを展示しています。氏の力強く愛情深い作品をゆっくりとご鑑賞ください。