1804年12月2日、ナポレオンはパリのノートルダム大聖堂で戴冠式を行いました。皇帝戴冠200周年を記念して、ナポレオン関係のコレクションでは世界有数の規模を誇るヴェルサイユ宮殿美術館の絵画、彫刻、家具、工芸品を中心に、「ナポレオンとヴェルサイユ展」を開催します。ヴェルサイユ宮殿美術館の全面的な企画協力により、ナポレオンの波乱の生涯を縦軸にして、その時代に花開いた新しい美術様式や文化、社会の様子を浮き彫りにしようとする試みです。
2002年から03年にかけて開催された前回のヴェルサイユ展で紹介した「王たちの時代」を引き継ぎ、歴史が大きく転換した時代-フランス革命、マリー=アントワネットの死、ナポレオンの台頭、そして彼が生み出した近代社会の萌芽を美術品でたどります。ダヴィット、ジェラール、グロといった時代を代表する画家たちの勇壮な油彩画、ヴェルサイユ宮殿のグラン・トリアノンにおいてナポレオンが使用した家具やセーヴル磁器の飾り壺、ジョゼフィーヌとの離婚後、皇妃となったハプスブルク家のマリー=ルイーズが使用した調度品、食器、ジュエリー、また、皇妃ジョゼフィーヌゆかりのジュエリーなど、数多くの日本初公開作品を展示、あわせて皇帝が執務し生活した宮殿室内を再現します。
知られざるヴェルサイユとナポレオンが織りなすドラマを、ぜひご鑑賞ください。