アール・ヌーヴォーを代表するフランスの工芸家エミール・ガレ(1846-1904)は、19世紀後半、フランスのナンシーを拠点に、ガラス・陶器・家具という幅広い分野に創造力を発揮し、独創的な世界を切り開きました。ガレの芸術はジャポニスムや象徴主義、自然主義、博物学の成果など、時代の趨勢と深く関わり合いながら展開し、独自の表現理論に幻想的なイメージを絡み合わせた特異な世界を確立しました。当時世論を沸かせた社会問題も作品の中で幻想的なイメージと絡み合う表現となり、ガレの世界観を映し出しています。
本展覧会は、エミール・ガレ没後100周年を記念し、エミール・ガレの全貌を人物像と作品から解き明かします。総出品数221点に及ぶ選りすぐりの名品で構成され、その多くが日本初公開となります。北澤美術館ほか国内有数の美術館が所蔵する逸品や今まで公開されていなかったポーラ美術館のコレクションなどが一堂に集まります。
知られざるガレ芸術の全貌を、是非この機会にご堪能ください。