江戸時代は日本陶磁史上最も華やかな時代です。そして江戸時代の焼き物の中で、最も豊かな展開を示したのが伊万里と京焼であり、この展覧会ではこの2つの焼物に焦点をあてています。
伊万里と京焼はともに美しく飾られた焼物という点で共通するものがありますが、量産をベースに日本全国さらには海外のニーズまでを視野に入れた伊万里と、少量でもより優れたものを作り出すことを目指した京焼というように性格は大きく異なっています。こうした伊万里と京焼の代表作をそれぞれ見ることにより、江戸時代の焼物の魅力がより一層伝わってきます。
会場となるのは建物全体が重要文化財という表慶館です。表慶館は1階、2階あわせて8つの展示室からなり、このうち第1~4室を伊万里、第5~8室を京焼として構成いたします。各展示室ごとに1つ~2つのテーマを設け、時代の流れに従って、伊万里と京焼の展開をご覧いただきます。