「無我」「紅葉」そして「海・山十題」の8点を一挙公開足立美術館は近代日本画コレクションで広く知られていますが、とくに横山大観の作品は130点を所蔵し、質量ともに充実しています。その中には出世作「無我」をはじめ、生涯で最も絢爛豪華な屏風「紅葉」、画業50年を記念して制作された「海・山十題」(全20点)のうちの8点、最晩年の「山川悠遠」など各時代の作品を網羅しており、また院展を中心とする展覧会出品作を数多く含んでいます。
当館では普段、大観室で20点前後の作品をご覧いただいておりますが、今回は開館35周年を記念して特別に、大展示室と大観室で代表作43点を選び展示いたします。なお、昨年は「海・山十題」展を開催し大きな反響を呼びましたが、本展では幻の名画と呼ばれた「龍躍る」「海潮四題・秋」を含む館蔵の8点も再び一挙公開します。
明治・大正・昭和の三代にわたって日本画壇をリードし、数多くの名作を生み出してきた大観。その真髄を味わうことのできる絶好の機会を、ぜひお見逃のないようご鑑賞ください。