川端龍子は、1885(明治18)年、和歌山市に生を受けました。その生誕から120年という節目の年に当たる本年、近代日本画史上、特異な活動を行い、「異端」とも評され、生涯にわたり精力的に活動を続けた龍子の、生い立ち、挿絵画家の活動から院展時代、青龍社時代、戦前戦後を経て晩年の活動に至るまで、代表作など約130点を通して振り返り、近代日本画壇において稀有な存在であった一画人の軌跡をたどります。このなかには、横幅3.5mから28mの超大作が十数点含まれます。「龍子の前に龍子はなし、龍子の後に龍子はなし」と評され、近代日本画の異端者、在野の巨人と言われた龍子の「会場芸術主義」の真髄をご堪能ください。