当館サウンド・ロゴの作曲家であり、環境音楽の草分けとして音楽ばかりでなく、パフォーマンス、サウンド・オブジェの創案、著作の執筆など幅広い活動をした吉村弘(1940~2003)の多面性を紹介します。回顧展であると同時に、その歴史性ばかりでなく、現代性も際立たせます。そのために第4展示室に留まることなく、エントランス・ホール、レストコーナー、中庭に面した休憩スペース、図書室、美術館周辺も活用します。雲のモビールを拡大リメイクし、エントランス・ホールに飾り、「演奏」させる予定です。図書室ではパソコンで吉村弘の世界に親しむことができます。
初期のコンクリートポエトリー、楽譜、写真、映像作品、映像記録、オリジナル楽器、おもちゃピアノ、雲のモビール、天体のオブジェ、波を反射させる作品などが展示されます。自在で、開放された音と造形の世界に親しんで頂ける絶好の機会となるでしょう。