デザイナー芹沢銈助の全貌を紹介─
芹沢銈助(セリザワケイスケ:1895-1984)というと、「民藝の作家」「染色家」「のれん作家」というイメージで評価されますが、彼の作品は着物、帯、のれんといった染織類にとどまらず、絵本、板絵、ガラス絵、また「日本航空」の鶴のロゴマークや、飲食店のメニュー、看板といった商業デザインまで、幅広い分野で才能を発揮しており、その仕事はまさに「デザイナー」と呼ぶにふさわしいものでした。本展は芹沢の1000点以上にも及ぶ創作のなかから、厳選した300点余りの作品を紹介し、その業績をたどる大回顧展となります。
「もうひとつの創造」芹沢コレクションとアトリエの再現―
「もうひとつの創造」。これは芹沢が晩年情熱を注いで収集した世界各国の民芸品、骨董品に対して呼ばれる名称で、その数は10000点以上と言われています。本展では芹沢コレクションから約100展を展覧し、コレクションで飾られた芹沢のアトリエを再現します。