タイトル等
花鳥画の世界
会場
石川県立美術館
会期
2005-03-02~2005-03-26
開催時間
午前9時30分~午後5時[入場は午後4時30分まで]
観覧料
一 般 350円(280円)
大 学 生 280円(220円)
高中小生 無 料
※( )内は20名以上の団体料金
65歳以上の方は、個人・団体を問わず280円です。
概要
今年の干支は「酉」ですが、江戸時代の大名たちの間では、鳥を籠の中で飼育し飼いならす「飼鳥【かいとり】」が流行したり、珍しい鳥をすぐさま絵図に写させたりするなど、鳥に対する博物学的関心が大いに高まりました。そうした中、絵師によって描かれた鳥類の写生図は、大名たちの尽きることのない興味を満たすものとなり、緻密に描かれた写生図は、大名たちの間で互いに貸し借りするなど重宝されたのです。
今回、前田育徳会展示室にてご紹介する「鳥画帖」もその一つで、鶴・雁・鴨をはじめとした鳥類の様々な姿が、三帖七十七図に渡って描かれています。精緻に描かれた鳥類とともに、木々や草花・水辺まで描かれており、本図が博物学的な目的を果たしただけでなく、絵師にとっては絵画制作の見本ともなっていたことがうかがえます。
一方、訓練を受けた鷹を放ち、鳥を得る「鷹狩」も、大名たちの鳥に対する関心を深めた要因の一つでした。娯楽であったことは勿論、鷹狩で得た珍鳥を他の大名家へ贈るという政治的役割もあったのです。鴨・鶉・雁などが頻繁に捕獲されたといいますが、当時これら鳥類はもっぱら食用で、特に鶴・鷭【ばん】・雲雀は饗膳用の食材として珍重されました。まさに鳥が生活全般に深く関わっていた時代だったのです。
加賀藩の御用を勤めた六代梅田九栄によって描かれた「鷹狩図」は、こうした鷹狩の光景を季節の変化を織り交ぜながら描いたものです。冬の巻では、稲刈りを終えた田の上を舞う鶴を、素早く鷹が捕まえる様子や、捕獲した鳥類を揃えた城を目指して、殿様の一行が向かう様子が描かれています。
今回の特集ではこれら二点のほか、王若水「花鳥図」、山本梅逸「林和靖・花鳥図」などを紹介します。なお、「鳥画帖」「鷹狩図」については、場面を替えて、四月以降も引き続き展示します。

主な出品作品

林和靖・花鳥図 山本梅逸
鷹狩図(冬) 六代梅田九栄
鳥画帖
ホームページ
http://www.ishibi.pref.ishikawa.jp
展覧会問合せ先
076-231-7580
会場住所
〒920-0963
石川県金沢市出羽町2-1
交通案内
●金沢駅北陸鉄道バスターミナル東口0番乗場「城下町かなざわ周遊号」県庁前(石浦神社前)下車徒歩5分
●金沢駅東口からタクシーで約4㎞、15分
石川県金沢市出羽町2-1
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