この展覧会は、1990年代以降に構想あるいは実現された25の美術館建築に焦点を当て、世界の優れた美術館建築を展望することにより、新しい美術館像を探り、21世紀の美術館と建築の未来へのとびらを開こうとするものです。模型、設計図、ドローイング、写真等を駆使して、バーゼル・アート・センターとチューリヒ連邦工科大学が企画した大規模な国際巡回展です。近年建設される多くの美術館は、建築家が深くかかわることによって、現代建築の最新の動向を如実に映し出しています。またそこには、建築家が追求する斬新なデザインのみならず、都市、自然、地域、環境に対する、未来への熱いメッセージがこめられています。なお、本展の日本巡回を記念し、4人の日本の建築家の最新の美術館プロジェクトをあわせて紹介いたします。
世界各地で今も試みられている建築家と美術館との創造的な対話・その未来を見据える姿勢は、開館20周年を迎えた市立美術館といわき市民にとって、有形・無形の多くの示唆を含むものとなるでしょう。