「本居宣長」、有名人ではあるけれど、深く知らない人―このような印象が現代人の意識にあるように思われます。
宣長は18世紀後半に伊勢国松坂に居住し、ひたすら学問に打ち込むとともに和歌を詠み、また家業である医者を続けながら、多くの弟子を育てました。そこには人との交流や、出版という当時のメディアを駆使した「宣長ネットワーク」が存在しました。
そこで本展では、いま一度「本居宣長」という人物と、彼が生きていた時代に戻って、宣長が何を求め、何を考え、そして何を後世に遺そうとしたのか、さらに現代に生きるわれわれはそこから何を学ぶべきなのか、を考えてみたいと思います。