今回の特別展示で紹介する写真は、かつて深安郡市村(現福山市蔵王町)に居住していた人物が旧蔵品していたものです。旧蔵者は大正7年(1918)から東京に移住する昭和4年(1929)まで小学校等の教員を勤め、その妻も小学校教員でした。
写真は小学校関係が中心で、旧蔵者とその妻が勤務した自彊小学校、東小学校、深津小学校、深津高等小学校に関連するものと見られますが、具体的な年代・場所は不明である。旧蔵者が福山で勤務していた時期は、アメリカの教育思想の影響を受けて児童の自発性を尊重した第3期国定教科書の使用された時期と重なります。写真が映したこどもたちののびのびとした姿も、そのような時代背景と無縁ではないでしょう。
今回の展示では、これら写真から昭和初期の一こまを紹介すると同時に、その画像について市民のみなさんからの情報提供を求めたいと思います。