コースの最新作が一堂に会する本展は、「Painting with Light(光で描く絵画)」と題されています。永遠性と親密さを同時に感じさせる彼女の絵画には、光の反射と屈折の相互作用によって現れては消える幅の異なる光の帯が現れ、白いモノクロームのグラデーションと黒色で区切られたその垂直の帯が、絵画空間における段階的な差異と「現実感」の高まりを強調しています。鑑賞者が絵画に沿って歩くと、キャンバスは光の屈折による複雑な表情を見せ、視点の位置によって変わる知覚の主観的な性質を明らかにします。そして、細やかな姿勢の変化が絵画との絶え間ない対話をはぐくみ、鑑賞者の身体とキャンバス、その双方を包む空間に新たな関係性を吹き込んでいきます。