タイトル等
村井俊二 《深さと表面 Depth and Surface》
会場
ヒノギャラリー
会期
2022-09-05~2022-09-24
今後の状況によっては会期、及び、開廊時間が変更になる場合がございますので、あらかじめご了承くださいませ。
開催時間
11:00~18:00
開廊時間を11:00~18:00と変更しておりますのでご注意くださいませ。
概要
「深さと表面」

一般に絵画と写真は似てはいるが別々の表現形式と捉えられている。しかし15世紀における線的遠近法の確立以来の絵画史と写真(ピンホールカメラとカメラオブスクラ)の成立との関連に改めて注目し、「深さがあり同時に表面である」と言う絵画と写真に共通する形式上の性格に着目すれば、両者は同じ出自と同じ遺伝子(構造)を持った一卵性双生児と言うべき表現と言えるのではないか。そしてこの点に留意して作品を作れば写真で抽象絵画を作ることができるのではないかというのが本展覧会の試みです。
今回の作品はすべて1台のデジタルカメラで撮影されたものです。

村井俊二

ヒノギャラリーでは2022年9月5日(月)より「村井俊二《深さと表面 Depth and Surface》」を開催いたします。

村井はこれまで一貫して何かを描くのではなく、「絵画」そのものをテーマに制作をしてきました。1990年代、塗り重ねられた三原色を拭き取って消すことで思いもよらない形や色が生み出されるシリーズで注目を集めた村井は、2000年代になると消すこととは反対に描く行為に着目し、幼児の殴り書きを分析して再構築するシリーズを展開しました。

そして、2008年から現在まで、遠近法とカメラの成立過程が表裏一体の事柄であるという仮説のもと、タブロー絵画に立ち戻り、写真による抽象絵画の制作に取り組んでいます。村井の制作プロセスは、ほぼ毎日車で近郊の街に出かけて、デジタルカメラで写真を撮影し、帰宅すると撮影した写真から一点を選びインスタグラム(@uzumaki1878)に投稿します。写真を撮るという行為はスケッチ、インスタグラムに投稿された写真はスケッチブックの役割を担い、そうして蓄積された膨大なアーカイブの中から写真を見返して選んでいくことで、コンセプトが固められていきます。出力された写真はつるりとしていて当然ながら物質としての厚みはありませんし、被写体は砂場のシートやスクラップ工場の壁といった、見過ごされてしまうような何気ない風景ですが、画家の目を通して切り取られることで、一体何が写真で何が絵画なのか、世界のあらゆる事象に対する気づきと混乱を私たちに与えます。

ヒノギャラリーでは約8年半ぶりとなる村井俊二の個展。新たなシリーズで展開する絵画作品をどうぞご高覧ください。
イベント情報
*新型コロナ感染拡大防止のため、オープニングレセプションは控えさせていただきます。
ホームページ
http://www.hinogallery.com/2022/2832/
会場住所
〒104-0042
東京都中央区入船2-4-3マスダビル1F
交通案内
●JR線・地下鉄日比谷線「八丁堀」A2番出口より徒歩5分
●地下鉄有楽町線「新富町」7番出口より徒歩5分
ホームページ
http://www.hinogallery.com/
東京都中央区入船2-4-3マスダビル1F
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