ジェームス・リー・バイヤースは、独自の神秘思想や瞑想体験から、自身の理想とする様式美を求め続けたコンセプチュアルな作家です。バイヤースの彫刻やパフォーマンスは、ときに装飾的・魔術的でありながら、一貫した美学のもと形而的な精神性をたたえています。本展では大理石の彫刻を木製のキャビネットに収めた「The Figure of Question(問われる形状)」シリーズより《The Star Book》を展示します。バイヤースは作品でたびたび星形をモチーフとして用いていますが、これは人間の形の象徴でもあります。今回は特別に《The Figure of Question(問われる形状)- The Star Book》を潘逸舟の映像作品《My Star》と並べて展示することで、人間が追い求める理想とは何であるのか、あらためて思いを巡らせ問いなおせたらと思います。