GALLERY A たえて日本画のなかりせば:東京都美術館篇 グループ名:パラレルモダンワークショップ 本展は、楊斎延一(ようさいのぶかず)の浮世絵≪内国勧業博覧会 上野公園一覧≫(1890年)から着想を得、「もし、明治時代に東京美術学校(現・東京藝術大学)が設立されなかったら、日本画はどのようになっていたか?」を発想の起点にしています。日本の美術が近代化を通して獲得したものとは別の可能性を各自が模索し、展示室を上野恩賜公園に見立てた展示構成で、「ありえたかもしれない並行世界」への想像力で「近代」を検証する機会とします。
GALLERY B ものののこしかた グループ名:Summer Catch Salmon 福島県会津地方で教員・郷土史家として活動し、失われつつある地域の記憶を数多くの絵画や版画に描き残した古川利意(ふるかわとしい)(1924-2020)。古川氏の作品を所蔵する記念美術館設立への取り組みを起点に、本展では、「ものののこしかた」≒「アーカイヴ」について考察していきます。名作家たちは、異なる時間や領域、現実と虚構の間を行き来し、そこで紡ぎ出される様々な物語と向き合いながら、想像力とともに成る「のこすこと」の多様なあり方と、その可能性を提示します。
GALLERY C 眼差しに熱がこぼれる グループ名:まなざしの熱 絵画だけで構成された展覧会を見たい、というとてもシンプルな思いを出発点としています。絵画を絵画たらしめているものとは何なのでしょうか。内面の力や自発的な力をもって、自身のあるべき姿に迫ること、筆を握った時点で作家はそこに向かっているのだと思います。自分が今何をどう考えているのか、絵を描くことに没頭し目の前にある道を辿っていくことでわかろうとする。彼らの道の先にあるもの、絵画が差し出された時、鑑賞者はどのような体験をするのでしょうか。