世界中の子どもたちに愛されている「きかんしゃトーマス」の原作、『汽車のえほん』シリーズがイギリスで出版されてから75周年。
原作者のウィルバート・オードリー牧師は幼い頃、家の近くを走る鉄道を眺めながら育ちました。「もしも、機関車に人間のような感情があったら…」と想像を膨らませたのでしょうか。お父さんになったオードリー牧師は、病にかかった息子を元気づけようと、擬人化された機関車のお話を語り聞かせます。これが「きかんしゃトーマス」の始まりです。
その後、26冊の絵本が出版され、模型を使った実写アニメーションが放送されるなど、トーマスシリーズは大人気になりました。現在でもCGアニメが放映されています。
トーマスの物語にはオードリー牧師の、子どもを楽しませたいという思いと、子どもに伝えたいメッセージがこめられています。「正直さ」や「仲間への思いやり」そして「努力」の大切さを伝える作品は、現代の子どもから大人まで幅広い世代が共感できることでしょう。
本展では、日本初公開となる作品を含む約180点以上におよぶ絵本挿絵原画、オードリー牧師による手書き原稿、実写アニメーションの撮影で使用されたプロップス(小道具)など、多くの貴重な作品によってトーマスの世界を紹介します。なぜ、トーマスがここまで広く長く愛される作品となったのか、原作者であるウィルバート・オードリー牧師が伝えたかったメッセージと、その魅力に迫ります。
また、展示会場には「きかんしゃトーマス」のおはなしを再現したジオラマやフォトスポットなど、トーマスの世界観をより味わっていただけるコーナーを設けています。あわせて展覧会限定の特別映像の放映も行っています。個性豊かな機関車たちの世界をお楽しみください。