“自分、私というものが在るとして、出産し子と暮らしていると、自分が「母親」というものに知らず知らずに溶かされ、母乳のような白色に染まっているような気になった。その自覚すらだんだんなくなっていくのかもしれない。new normalなんていうけれど、私は乳 normalかと、くだらんことを思う。”
(2021年5月16日 自身のFacebookの投稿より)
コロナ禍にいよいよ全世界が向き合わざるを得なくなった2020年春、私はずっと背けていた「妊娠」を試みた。そしてそれはあっさりと成功し、「妊婦」として約一年間過ごし、2021年冬に「出産」をし、2022年の今は「育児」というものをしている。
これまで経験したことのない乳(乳児)に戸惑い、乳に泣き、乳に笑わされ、乳と共に生きる日々。
それと同時に今までの「当たり前」が、トロ~ッと粘度を持った何かに塗り替えられているような、垂れ流されているようなそんな感覚もある。
乳にまみれた私の新しい日常を記録してみる。